タイトルを見た瞬間、雨粒が窓を静かに伝っていく光景が浮かびました。
晴れの日ばかりではない人生。
そんな「心の雨の日」に、どう過ごせばいいのかをやさしく問いかけてくれるのが、岩井俊憲さんの『失意の時こそ勇気を 心の雨の日の過ごし方』です。
アドラー心理学からのまなざし
著者は長年、アドラー心理学を土台に人の心に寄り添ってきたカウンセラー。
雨の日のような気持ちの沈みを、無理に晴らそうとするのではなく「味わう」ことから、勇気が育まれるのだと語っているそうです。
人生の晴れと雨を描く章立て
本の中では、「人生の晴れの日、雨の日」をライフラインで振り返る章、森鴎外が書いた「雨の日=左遷」の物語を引用する章、老いや別れを受け止める視点を示す章などが並びます。
そして最後には「雨の日をしなやかに過ごす五つの知恵」や、「真の楽観主義」に触れる部分もあるようで、心を支えるヒントが丁寧に差し出されています。
そっと背中を押してくれる本
この本は“頑張らなきゃ”と肩に力を入れすぎたとき、ふと手に取りたくなるように思います。
ページを開くと、静かな雨音に耳を澄ませるように、心の中のざわめきも少しずつ落ち着いていくのかもしれません。
雨のあとに残るもの
大切なのは、雨を避けることではなく、その時間をどう過ごすか。
読み終えたとき、胸の奥にぽつりと残る温かさは、雨上がりに差し込む光のように、自分をやさしく包んでくれるのだろうなと感じました。
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